外構工事の耐用年数とは?主な耐用年数やメンテナンス時期の目安を詳しく解説します!

外構工事の耐用年数とは?主な耐用年数やメンテナンス時期の目安を詳しく解説します!

外構工事を計画している方で、耐用年数が気になるという方もおられるのではないでしょうか。耐用年数は、外構工事の内容や使用されている素材によっても変わるため、自身の希望する工事の耐用年数を正確に把握することが大切です。

本記事では、法定耐用年数とメーカーが設定している耐用年数の違いや外構工事ごとの主な耐用年数、外構を長持ちさせるためのメンテナンス時期の目安について解説します。

また、外構工事業者を選ぶポイントについても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

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外構工事の耐用年数とは?

外構工事とは塀や門、車庫など建物の周りに設置される構造物の工事を指します。これらの構造物は固定資産に分類され、減価償却の対象となります。

減価償却とは、資産の取得費用をその使用期間にわけて経費に計上する会計処理のことです。

外構工事に関わる資産の減価償却は、特定の省令に基づいて定められた耐用年数に従わなければなりません。ただし、これらの耐用年数は一律に定められたものであり、実際の資産の寿命とは必ずしも一致しません。

 

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法定耐用年数とメーカーが設定している耐用年数の違い

次に、法定耐用年数とメーカーが設定している耐用年数の違いについて解説します。

  • 国税庁の法定耐用年数
  • メーカーが設定している耐用年数

それぞれについて詳しくみていきましょう。

 

1.国税庁の法定耐用年数

国税庁は、さまざまな資産に対して法定耐用年数を定めています。これは、資産の安全性を維持し、適切なメンテナンスを促すためと、固定資産税の適正な課税の2つが目的です。

資産の種類に応じて耐用年数を定め、その期間にわたり減価償却することで、資産の価値減少を会計上適切に反映させられます。なお、償却資産の所有者は、毎年1月1日時点で所有している資産の詳細を税務署に報告する義務があります。

 

2.メーカーが設定している耐用年数

メーカーが設定しているのは耐用年数では無く、耐久年数といわれ、製品がどの程度の期間機能を維持できるかの目安を示しています。これは、法定耐用年数とは異なり、それぞれのメーカーが実施した耐久テストや過去の使用実績に基づいて決定されているものです。

たとえば、外構やエクステリア工事に使用される材料や設備を選定する際は、これらの耐久年数が重要な判断基準となります。製品を選ぶ際には、予想される使用環境を考慮しつつ、メーカーが示す耐久年数を参考にするようにしましょう。

 

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外構工事ごとの主な耐用年数

次に、外構工事ごとの主な耐用年数について解説します。

  • 塀・門扉
  • フェンス
  • 舗装
  • 駐車場
  • 緑化施設
  • アプローチ
  • デッキ・テラス

それぞれについて詳しくみていきましょう。

 

1.塀・門扉

財務省令では、石造の塀や門扉の耐用年数は35年と定められています。一方で、鉄骨鉄筋コンクリート造や鉄筋コンクリート造のものは30年、土造は20年、コンクリート造は15年、木造や金属造は10年です。

ただし、これらの数字は適切なメンテナンスが実施された場合の目安であり、定期的な保守やメンテナンスによりさらに長期間の維持が可能になります。そのため、塀や門扉を選ぶ際には、耐用年数だけでなく、メンテナンスの容易さやコストも考慮しましょう。

 

2.フェンス

財務省令では、フェンスの具体的な耐用年数については定められていません。一般的な金属造の構築物を参考にすると、スチール製のフェンスは約15年、そのほかの金属製フェンスはおおよそ10年の耐用年数になります。

また、樹脂製のフェンスは耐候性が高く、耐用年数がこれら金属製よりも長くなる傾向があります。

しかし、木造のフェンスは自然の影響を直接受けやすいため、実際の耐用年数が短くなる場合がほとんどです。

 

3.舗装

国税庁の指針では、舗装は道路用と非道路用に区分され、それぞれの耐用年数が設定されています。具体的には、コンクリートやブロック、れんが、石を使用した舗装の耐用年数は15年です。

これに対し、アスファルトや木れんがを用いた舗装は10年の耐用年数が設定されています。実際には、定期的なメンテナンスや使用状況によって耐用年数は左右されます。

 

4.駐車場

同じ駐車場でも、地面をどのように仕上げたかによって耐用年数は異なります。以下に、主な仕上げ材料ごとの耐用年数を示します。

  • コンクリート敷き:15年
  • ブロック敷き:15年
  • レンガ敷き:15年
  • 石敷:15年
  • アスファルト敷き:10年

アスファルト敷きの耐用年数が最も短いのは、車両の重量によって影響を受けやすいためです。なお、駐車場の周辺に設置される外構設備にも耐用年数が設定されています。

  • 外周フェンス(金属製): 10年
  • 自転車置き場:7年
  • 側溝:15年

 

5.緑化施設

財務省令による緑化施設の主な耐用年数は以下のとおりです。

  • 金属製テラス:15年
  • 木製テラス:8年
  • 花壇やそのほかの緑化設備:10年
  • 照明器具:15年
  • カーポート:15年
  • ウッドデッキ(樹脂製):10年

これらは、定期的な点検やメンテナンスによってより長く機能を保つことも可能です。緑化施設の管理には、植物の成長に合わせた手入れや環境の変化に応じた調整が求められます。

 

6.アプローチ

アプローチに使用されるコンクリートや石敷き、レンガといった材料は、それぞれ約15年が耐用年数です。この期間は、資材が持つ本来の機能を保てると想定されている平均的な時間です。

アプローチの美観と機能性を維持するためには、定期的な点検や必要に応じた修繕が欠かせません。また、素材選びでは耐用年数だけでなく、見た目の美しさ、耐候性、メンテナンスのしやすさも考慮しましょう。

 

7.デッキ・テラス

天然木で作られたデッキやテラスは、5年〜15年の耐用年数が見込まれています。一方で、人工木を使用した場合は約20年の耐久性があります。

庭に関しては、人工芝は約10年、砂利は15年、植えられた庭木は20年程度が目安です。人工芝の耐用年数は設置場所によって変動し、日光に直接さらされる場所では劣化が早まる場合があります。

また、天然木はメンテナンス次第で耐用年数が延びる場合もありますが、人工木は一貫した見た目を維持しやすい点がメリットです。

 

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外構を長持ちさせるためのメンテナンス時期の目安

耐用年数は素材や設置環境に応じて設定されていますが、定期的なメンテナンスによってこれらの期間を最大限にのばすことが可能です。そのため、メンテナンスは5年や10年、15年といった区切りで計画的に実施するようにしましょう。

専門業者による定期点検によって劣化の兆候を早期に発見し、必要な修繕を図ることで、長期にわたり安定した機能性と魅力的な外観を維持できます。

 

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外構工事業者を選ぶ5つのポイント

次に、外構工事業者を選ぶポイントについて解説します。

  • 依頼したい工事を得意分野としている
  • 施工事例が豊富にある
  • 保証やアフターサービスが充実している
  • 見積もりの詳細が明記されている
  • 複数の見積もりを比較する

それぞれについて詳しくみていきましょう。

 

1.依頼したい工事を得意分野としている

業者にはそれぞれ得意な分野があり、経験が乏しい分野を手がける場合、業者は外注に依存してしまうケースがあり、コスト増加や品質のばらつきにつながる可能性も少なくありません。

つまり、計画している工事内容に関して専門的な知識や経験を持つ業者を選ぶことが、成功への近道です。工事の計画がある程度明確になったら、複数の業者に見積もりを依頼し、最も適した業者を選ぶようにしましょう。

 

2.施工事例が豊富にある

公式サイトに掲載されている施工事例を通じて、その業者の技術力やデザインセンス、対応可能な工事の幅広さを把握できます。

また、事例を参考にして、自分の希望する外構工事がその業者によって実現できるかどうかの判断材料にもなります。施工事例は、業者の実力を示すポートフォリオの役割を果たしており、顧客が業者を選ぶ際の信頼性を高める要素の1つです。

 

3.保証やアフターサービスが充実している

工事後のトラブルや不具合に迅速かつ適切に対応するためのサポート体制を整えている業者が理想的です。そのため、アフターサービスが工事費用に含まれているかどうかを確認し、追加料金が発生しないか確かめましょう。

また、長期間にわたる保証を提供している業者は、自社の施工品質に自信を持っている証拠です。業者を選ぶ際は、具体的な保証内容やサービスの範囲、保証期間をしっかりと確認し、万が一の時に備えたサポート体制が整っている業者を選ぶようにしてください。

 

4.見積もりの詳細が明記されている

工事内容に対する費用が具体的に記載されている見積もりは、工事内容や必要材料、人件費まで細かく計画されており、後になって意図しない追加費用が発生するリスクが少ないです。

一方で、一括りにされた曖昧な見積もりは、後から追加のコストが発生する可能性があり、トラブルの原因となり得ます。信頼できる業者は、顧客が異なるオプションを比較検討できるように、複数の見積もりを提示する場合がほとんどです。

 

5.複数の見積もりを比較する

業者選びに悩んだ場合は、一括見積もりサイトを利用し、複数の業者を比較しましょう。一括見積もりサイトを利用すると、短時間で多数の業者から見積もりを取得でき、比較検討が容易になります。

一括見積もりサイトを利用すると、費用やサービス内容などの情報を調べる手間が省けるだけでなく、自分にあった業者を探しやすいのがメリットです。

 

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外構工事の耐用年数でよくある3つの質問

最後に、外構工事の耐用年数でよくある質問について解説します。

  • 質問1.外構を長持ちさせるコツは?
  • 質問2.外壁塗装の耐用年数は?
  • 質問3.主な外構工事費用の相場は?

それぞれについて詳しくみていきましょう。

 

質問1.外構を長持ちさせるコツは?

外構を長持ちさせるためには定期的なメンテナンスが欠かせません。環境による影響を受けやすい屋外空間は、風雨や強い日差しなどにより素材が徐々に劣化します。

そのため、耐用年数を超えても使用を続けるためには、小さな問題を見逃さず、早めに対処することが大切です。メンテナンスの適切なタイミングは、使用する素材や環境によって異なりますが、一般的には年に一度の点検が推奨されています。

 

質問2.外壁塗装の耐用年数は?

外壁塗装の耐用年数は、使用する塗料の種類や外壁の材質、さらには建物の立地条件によって異なります。一般的には、ウレタン塗料で6〜10年、シリコン塗料では8〜15年、フッ素塗料であれば10〜20年です。

これらの耐用年数はあくまで目安であり、定期的なメンテナンスや建物の環境によって長く持つ場合も、短くなる場合もあります。したがって、耐用年数を延ばすためには、適切な塗料選びと定期的な点検が不可欠です。

 

質問3.主な外構工事費用の相場は?

外構工事の費用は、工事の種類や規模、使用する材料によって大きく異なります。

  • 門塀工事

一般的に門塀・門扉・表札・ポストと合わせて工事するケースが多く、一般的に20万円~50万円が相場。また、既存の構造物の撤去が必要な場合、門や扉、ブロック塀を解体・撤去する費用は1人工/1日作業で約2万以上が目安となる

  • 駐車スペースの設置

カーポートの設置やコンクリートの打設など、具体的な工事内容によって費用は異なるが、50万円〜100万円が一般的な相場となる

  • 土留め

一般的な費用は約300万円だが、立地や工事の規模によって費用は変動する

  • テラスやサンルームなどの建築物の外構工事

テラスの外構工事相場は、10万円〜30万円が相場で、床も合わせて工事するのであれば約50万円が相場となる

 

なお、外構工事の相場については、こちらの記事で詳しく解説しています。

関連記事:【部分別】外構工事の費用相場10例|費用を決める要素や安く抑えるコツを詳しく解説します!

 

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まとめ

本記事では、法定耐用年数とメーカーが設定している耐用年数の違いや外構工事ごとの主な耐用年数、外構を長持ちさせるためのメンテナンス時期の目安、また、外構工事業者を選ぶポイントについて解説しました。

外構工事に関わる耐用年数は、特定の省令に基づいて定められた年数であり、実際の資産の寿命とは必ずしも一致しません。実際の耐用年数をのばすためには、適切なメンテナンスを実施し、小さな問題を見逃さず、早めに対処することが大切です。

 

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