【2024年版】ソーラーカーポートの導入に利用できる補助金とは?よくある質問もご紹介!

【2024年版】ソーラーカーポートの導入に利用できる補助金とは?よくある質問もご紹介!

ソーラーカーポートは、太陽光パネルが取り付けられたカーポートです。導入する場合に要件をクリアしていれば、補助金が受けられる可能性があります。

本記事では、ソーラーカーポートの導入に利用できる補助金やメリット、デメリットについて解説します。また、補助金の概要も解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

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ソーラーカーポートとは?

ソーラーカーポートとは、太陽光パネルが取り付けられた屋根付きの構造物です。車を停めるスペースを利用しながら、環境にやさしい電力の生成が可能です。

生成された電気は、自宅やオフィスで使用するために自家消費されるほか、電力会社に売電する場合もあります。最近では、省エネへの意識や環境への配慮から、多くの企業や家庭での導入が進んでおり、カーボンニュートラルを目指す動きにも貢献しています。

 

1.種類

ソーラーカーポートには、大きく分けて3つの種類があります。それぞれのメリットやデメリットを比較し、自宅に最適なタイプのものを選んでください。

  • 太陽光発電・カーポート一体タイプ

太陽光発電とカーポートが一体化しており、発電量を最大化しやすい設計になっている。ただし、取り外しは不可能であり、使用できる太陽光パネルのメーカーが限られるなどのデメリットがある

  • 太陽光発電・カーポート別々タイプ

太陽光発電とカーポートが別々になっており、選択肢が豊富で価格も比較的安価なものが多い。また、太陽光パネルの取り外しが可能なため、不要になった場合でも通常のカーポートとして使用できる

  • オーダーメイドタイプ

最適なサイズや商品を提案してもらえるため、自分の理想通りのソーラーカーポートを設置しやすい。場合によっては屋根材を設置せず、太陽光パネルをそのまま屋根として設置できる。しかし、費用が高めの傾向にある

 

2.導入費用

ソーラーカーポートの導入費用は、規模が大きくなるほど高くなります。事業用ソーラーカーポートの導入費用は、数百万円から数千万円が目安です。

一方、家庭用ソーラーカーポートの導入費用は数十万円から数百万円程度が目安となります。また、一体型のソーラーカーポートに比べると取り外しができるタイプのソーラーカーポートのほうがやや高くなる傾向です。

 

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ソーラーカーポートを設置するメリット・デメリット

次は、ソーラーカーポートを設置するメリット・デメリットについて解説します。

  • メリット
  • デメリット

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

 

1.メリット

ソーラーカーポートを設置するメリットは、以下のとおりです。

  • スペースの有効活用

駐車場や空きスペースにソーラーカーポートを設置すると、日よけとしても役立ち、太陽光発電によるエネルギー生産が可能となる

  • 災害時の非常用電源としての機能

特定の太陽光発電機器を使用すると、停電が発生しても日中に発電した電力を利用できる。蓄電システムを併用すれば、夜間や天候が悪い日でも電力の供給が可能

  • EV充電ステーションとしての利用が可能

電気自動車をもつ企業では、ソーラーカーポートとEV充電器を組み合わせ、環境にやさしくコスト効率のよい充電ができる

 

2.デメリット

ソーラーカーポートの設置に関するデメリットは、以下のとおりです。

  • 初期費用が高くなる

太陽光パネルやパワーコンディショナ、架台などの追加機器と工事費用が通常のカーポートよりも多くかかり、設置コストが上昇する。種類や工事会社による価格差も大きいため、事前の比較が重要になる

  • 破損のリスク

風が強い地域や豪雪地帯では、ソーラーカーポートが倒壊するリスクが高まるため、耐久性に優れた製品選びと、信頼できる施工業者の選定が必要になる

  • 定期的なメンテナンスが必要

ソーラーパネルやパワーコンディショナは一定期間ごとの点検や交換が必要であり、維持費が加算される

  • 固定資産税がかかる可能性がある

ソーラーカーポートが以下の種類の場合、固定資産税がかかる

・地面に基礎が埋め込まれている

・3方向以上が壁で囲まれている

・屋根一体型のタイプ

・居住、作業、貯蔵としても活用できる

 

なお、カーポートの固定資産税については、こちらの記事で詳しく解説しています。

関連記事:カーポートに固定資産税はかかる?固定資産税がかかる建物と対象外の建物の特徴を徹底解説!

 

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ソーラーカーポートの導入に利用できる補助金の概要

次は、ソーラーカーポートの導入に利用できる補助金の概要について解説します。

  • 補助対象となる事業の要件
  • 補助対象経費の種類・設備
  • 補助金の交付額
  • 公募期間と申請方法

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

 

1.補助対象となる事業の要件

駐車場を活用した自家消費型太陽光発電設備(ソーラーカーポート)や蓄電池を導入する事業で、以下の要件をすべて満たすものが該当します。

  • 導入設備による発電量の50%以上を導入場所の敷地内で自家消費する
  • 以下のコスト要件を下回る

    ・太陽光発電システムなどの補助対象経費

     10kW未満:27.25万円/kW

     10kW以上50kW未満:26.44万円/kW

     50kW以上:17.84万円/kW

 

    ・多雪地域(垂直100cm以上)の場合

     10kW未満:32.80万円/kW

     10kW以上50kW未満:31.73万円/kW

     50kW以上:21.41万円/kW

  • パワーコンディショナの最大定格出力の合計が5kW以上であり、積載率(太陽光発電モジュール容量÷パワーコンディショナの最大定格出力)が1以上である
  • 停電時に電力供給可能とするシステム構成である
  • 事業の実施によって得られる環境価値を需要家に帰属させる
  • 再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法にもとづく固定価格買取制度(FIT)やFIP(Feed-in Premium)制度の認定を取得しない
  • 電気事業法第2条第1項第5号ロに定める接続供給(自己託送)を行わない

 

2.補助対象経費の種類・設備

補助対象経費の種類・設備は、以下のとおりです。

  • 補助対象設備

・太陽光発電一体型カーポート

・太陽光発電搭載カーポート

  • 具体的な経費対象

・太陽光発電モジュール

・基礎

・接続箱

・パワーコンディショナ

・配線

・工事費用

これらの設備や経費に該当しない場合は、補助金の対象にならないため注意してください。

 

3.補助金の交付額

補助金の交付額は、補助対象経費の3分の1(補助金交付額の上限は1億円)です。ただし、車載型蓄電池や充放電設備および充電設備の補助率は、以下のとおりになります。

  • 車載型蓄電池

蓄電容量(kWh) ÷ 2 × 4万円(上限は「補助対象車両一覧」の車両ごとの補助金交付額)。なお、蓄電容量に用いるkWhは、1台ごとに小数点以下切捨てとする

  • 充放電設備

対象経費の2分の1(上限はV2H充放電設備の「補助対象一覧」の設備ごとの補助金交付額)

  • 充電設備

対象経費の2分の1(上限は「令和5年度補正予算・令和6年度予算補助対象充電設備型式一覧表」の設備ごとの補助金交付上限額)

参考:令和5年度補正・令和6年度(第1期、第2期)補助対象充電設備型式一覧表

 

4.公募期間と申請方法

補助金の1次公募は2024年4月23日から5月21日正午までとなっており、詳細は環境技術普及促進協会の公式サイトで確認できます。申請には、公式サイト上の公募要領に従って必要書類を準備し、指定された方法での提出が必要です。

2次公募は、6月18日(火)~7月16日(火)正午必着を予定しており、1次公募で予算額に達した場合は2次公募しない可能性があります。そのため、公式サイトで最新の情報を確認しましょう。

参考:環境技術普及促進協会|公式サイト

 

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カーポートの補助金でよくある3つの質問

最後に、カーポートの補助金でよくある質問について紹介します。

  • 質問1.補助金を得るために知っておくべきポイントは?
  • 質問2.補助金採択の選定における評価ポイントは?
  • 質問3.ソーラーカーポートの設置がおすすめな企業の特徴は?

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

 

質問1.補助金を得るために知っておくべきポイントは?

補助金を得るために知っておくべきポイントは、以下のとおりです。

  • 書類や手続きに不備がないようにする

役所への申請では、細かなミスが許されないため、すべての書類が正確に記載されているのが望ましい

  • 申請期限を厳守

補助金の公募期間を過ぎると受け付けられないため、期限内に申請する必要がある

  • 予算の枠内で申請する

補助金は予算が限られており、予算が尽き次第、補助金の受付は終了するため、可能な限り早期に申請を済ませなければならない

  • 補助金申請に精通した施工店や販売店を選ぶ

補助金の申請は複雑であり、経験豊富な業者に依頼すると、スムーズな手瘆と成功率が高まる

 

質問2.補助金採択の選定における評価ポイントは?

補助金は応募すれば誰でも採択されるわけではなく、さまざまな基準をもとに総合的に判断されます。そのため、申請する際は、導入した場合にどのような効果が見込まれるのか、調査が重要です。

  • 必須要素

・事業の実施内容やスキーム等の実施計画が事業目的に合致し、実現可能なものである

・事業に必要な能力・実施体制がある

・事業にかかる資金の調達が確実に見込まれる

  • 加点要素

・事業によるCO2削減効果の費用対効果やCO2削減率が高い

・再生可能エネルギーの自家消費比率が大きい

・防災協定などが締結され、災害時に太陽光発電の電力が地域で活用できる(蓄電池を導入する場合のみ)

・RE100・RE Action・Science Based Targetsなど、再エネ利用の推進に貢献するものである

  • 優先採択の対象となる要素

地球温暖化対策推進法にもとづき市町村が定める促進区域で実施する事業である

 

質問3.ソーラーカーポートの設置がおすすめな企業の特徴は?

ソーラーカーポートの設置がおすすめな企業の特徴は、以下のとおりです。

  • 屋根に太陽光パネルを設置できない

オフィスの構造や外観上の理由から屋根設置が困難な場合、ソーラーカーポートは代替として理想的

  • すでに太陽光パネルを導入しており、発電量を増やしたい

屋根のスペースが限られている場合、追加の設置場所として駐車場の活用がおすすめ

  • 電気自動車を所有している

電気自動車の充電しながら、エネルギーコストを削減し、環境負荷の軽減が可能となる

 

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まとめ

本記事では、ソーラーカーポートの導入に利用できる補助金やメリット、デメリット、補助金の概要について解説しました。

ソーラーカーポートには、太陽光発電とカーポートが一体化しているタイプや太陽光発電とカーポートが別々のタイプ、希望のサイズなどで提案してもらえるオーダーメイドタイプがあります。それぞれのメリットやデメリットがあるため、自分の希望にあったタイプを選びましょう。

また、補助金については、知識のある工務店に依頼するか公式サイトを確認し、期限の余裕をもって申請するようにしましょう。

 

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